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空と星と私達

本格的移転開始 1/30 小ネタ(VOCALOID・extra)

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恋する歌姫とネギ色リップ (4/5)

そして迎えたミクの誕生日。その日のいづる家といえば、ミクに簡単な買い物をお願いして、そこはさながら戦場と呼ぶにふさわしい場所と化していた。
いなくなった主賓を迎え入れるために全員がフル稼働という凄まじい状況に、端から見れば戦慄を覚えてしまうだろう。

「メイコ!生地の仕込みは完了したわ」
「了解です!ちょっとルカ、今手が離せないからマスターのカバーをお願い!」
「…はい!マスター今すぐ冷蔵庫を開けますね」

しかし、全員が生き生きとした表情で楽しんでいることに疑問は感じられない。
生地を冷蔵庫に納めて、次の作業へと取り掛かる。休んでいる暇はなく、次から次へと作り出される料理の数はさすがという他なかった。



「ようやく終わったわね」
「…お疲れ様でした」
「ルカもお疲れさま。ちょっとやり過ぎたという気もしないでもないわね」

それから数時間後のこと。三人はテーブルに並べられた料理を苦笑混じりに眺めていた。
確かにいつもよりも多めにテーブルが埋まっており、当社比○倍といった表現が似合いそうな有り様だ。
とはいえ、三人はそのことを反省する気はないらしく、頑張り過ぎたと声に出して笑いあっていた。

「そろそろミクが帰ってくる頃かしら?」
「それじゃ今のうちに渡しておきますね」

そう言ってメイコはクラッカーを取り出してそれぞれ渡していく。実のところ、前回の買い物の時にいづるやルカを送り出してから買いに行っていた。
メイコの手際のよさにルカは思わず感心してしまう。クラッカーを受け取り、和やかに談笑しているいづるとメイコを尊敬の眼差しで見つめていた。
いつか目の前の二人のようになりたい。そんなことを考えていたら玄関が開く音が聞こえてきた。

『ただいまですー』

どうやらミクが帰ってきたらしい。それまで騒がしかったのに、ミクが帰ってきたことで一気に静まり返る。
これから始まる出来事に全員が緊張しているようだ。どきどきと緊張したまま受け取ったクラッカーを構えて、ミクが部屋に入るのを待っている。
いよいよリビングのドアがカチリと動き、静かに動き出した瞬間。

『お誕生日おめでとう!』

盛大なクラッカーの音が本日の宴の始まりの合図を告げていた。



「ルカさん、これ美味しいですよ!早くしないと冷めちゃいます」

始めはぽかんと間の抜けた表情をしていたが、自分の為の宴と知るや否やミクは満面の笑顔で何度も頭を下げていた。
よほど祝ってくれたことが嬉しかったのだろう。いつも以上にはしゃぎだし、幸せに満ちた表情で料理を頬張っている。

「…それじゃいただきます。あ、ミクさん。こちらも美味しいですよ」

そう言ってルカが差し出した料理を食べさせてもらい、ミクは大変ご満悦の様子である。
美味しい料理と和やかなおしゃべりがミクの誕生日を大いに盛り上げていき、料理がなくなる頃には全員が満ち足りた表情でまったりとしていた。



「はい、ミク誕生日おめでとう」

片付けも終わり、それぞれが用意したプレゼントを渡していく。まずはメイコから、白とピンクで縁取られた髪飾りを差し出す。

「メイコさん、ありがとうございます。大事に使わせてもらいますね」

次はいづるの番だ。ネギに見立てた抹茶のロールケーキを持ってくる。
お腹いっぱいだったはずなのに、ミクは思わず唾を飲み込んでしまった。

「ミク、お誕生日おめでとう。食べるのは後でもいいからね」
「マスター、ありがとうございます。なんか食べるのもったいない気がしますね」

と言ったものの、まんざらでもない様子でミクはケーキを受け取る。ひょっとしたら今夜のうちに食べてしまいそうな勢いだ。
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